いろいろなんでも


by ikeday1
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Good Night and Good Luck

b0050317_2221763.jpgグッドナイトアンドグッドラック(Good Night and Good Luck)を見た。これからはネタバレになりますので、見ていない人はご遠慮ください。

アメリカのマッカーシー上院議員の「赤狩り」によって、米国民が恐怖に見舞われるのを追及するニュースキャスターを描いた映画だ。これは実際に有ったエピソードだそうで、エド・マローというCBSのキャスターが政府の圧力に屈することなく、米国の伝統や自由主義を訴え続けて、マッカーシーを追いつめてゆく様子が描かれている。マッカーシズムの失敗はあまりにも極端な差別制度を導入し、「疑わしければ排除する」やり方を強要したことである。映画でも出てきたが、「共産党に内部侵入しているFBI捜査官の報告によれば、あなたは共産党員である。」という審問会が行われていたらしい。勿論そこに同席した他の議員からは、「そのFBI捜査官をここに連れ出し、被審問者と対決させなければならない。噂だけで人を排除することなどできない」という意見などが出て、マッカーシーはその力を衰えさせてゆく。「政府から共産党員を排除する」という当時のアメリカでは同意を得やすい環境において、議会が頭に乗りすぎたのだろう。こういう場合、アメリカってのはうまい具合にその極端な路線を修正する対抗馬が出現する。CBSのマロー氏もそうだろうし、そのマロー氏を支え続けた世論もそうだろう。こういうのが民主主義または自由主義ってなもんだろう。マロー氏のコメントなんかもかっこいい。

"We will not walk in fear, of one another. We will not be driven by fear into an age of unreason if we dig deep in our history and doctrine and remember that we are not descended from fearful men, not from men who feared to write, to speak, to associate and to defend causes which were for the moment unpopular. We can deny our heritage and our history, but we cannot escape responsibility for the result. There is no way for a citizen of the Republic to abdicate his responsibility."(ここから転記)

「我々はお互いを恐れながら生きてゆくわけにはいかない。我々は理不尽な理由による恐怖によってコントロールされない。なぜなら、歴史や伝統をしっかり堅持しているからで、恐れるばかりの者や怖くて文書を書けない、または話せない者、その時代の少数意見に組したり守ってやることができない者によって貶められることがないと言う事を知っているからだ。我々は我々の歴史や遺産を否定することはできる。しかし、我々は結果に関してその責任から逃れることはできない。共和制である我々市民はその責任感を捨て去ることはできないのだ。」

どうですか?かっこいいでしょう?こんなことを言えるジャーナリストが日本にいるでしょうかねぇ?

さて、映画の方は、なんと白黒である。1950年代を表現するのに白黒にしたようだが、どうもしっくり行かない。現代の我々を説得する映画を作るのなら、堂々とカラーでやるべきである。題材は非常に立派なのだがどうも姑息な感じがする。ジョージクルーニーが監督をやったらしいが、ストーリーのつめ方も甘いような気がする。ロンハワードならこうなっていなかっただろうな。。。で、マロー氏を演じたのがデビッド・ストラザーンという俳優で、実にかっこいい人だ。以前にも「メンフィスベル」なんかで実に味の有る演技をしていた。私のお気に入りの役者である。映画が終わっても席を立つ人が少なかった。政治的な内容に衝撃を受け、自分なりに消化していたのだろうか?いやぁ。。民主主義ではアメリカにはかなわんなと思わせる映画であった。

ところで、アメリカに共産党って有ると思います?実は有るんですねぇ。。。こちらをどうぞ。
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by ikeday1 | 2006-05-14 22:21 | 映画