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いろいろなんでも


by ikeday1
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ロシア銃撃

ロシア官憲に我が国の漁船が射撃され、死人が出た。領海を侵犯されたと考えているロシア国境警備局としては領海侵犯している日本の漁船にたいして停戦命令を発し、反応がなかったので、威嚇射撃をした。

これがマスコミが主張する報道内容である。さて、ここで問題点が明らかになってきているのだが、まず、日本漁船の位置は日本の領海内であったのか?報道を見るに麻生外務大臣は「日本固有の領土である北方4島の領海12カイリ水域内で起きており、到底容認できない。厳重に抗議する」と言っている。これは、現在ロシアが主張している4つの島を我が国の固有の領土だと考えた場合に、我が国の領海内であると言っているのである。当然ロシア側からすれば、この4つの島はロシアのものなので、日本漁船は領海侵犯している船だと解釈しているのであろう。

停船命令であるが、問題はどのような方法で停船命令を発していたのか?発光信号やら、無線を使ったのか?多分、そのような事をやっていたとしても漁船側では認識できなかったか、見え/聞こえなかったのかも知れない。これは国際法上常に問題になる点である。「あらゆる努力をした」と説明しても、無線が壊れていたり、発光信号が気象条件等で読めなければ相手には通じない。

次に、威嚇射撃であるが、「威嚇射撃とは当てないように射つ射撃」ではない。船に対しては船首部分に射撃し、乗組員に向けて射たなければ良いのである。つまり、人がいないと思われる船首の部分に当てる事が威嚇射撃である。我が国でも北朝鮮の不審船に威嚇射撃と称して、船体への射撃を行っている。これが、威嚇射撃である。空に向けてぱんぱんと撃ちながら「武器を捨てろ!」などというのは海では通用しない。

船からの連絡によると「ゴムボートに乗ったロシア官憲が射撃した」と言っている。であれば、ちょっとボートが揺れて、射撃が不作為に人に当たったとしてもロシア官憲の責任ではない。

これが、国際法の世界である。ロシアの駐日代理大使も「人を狙って撃ったわけではない」と言っている。こんな事件ではお互いの言い分が平行線をたどり、何も解決しないのが外交である。このような事を我慢できないのであれば、憲法を改正しなければならない。自国の国民がこのような事になったら、武力侵攻も辞さないようなアメリカが相手であれば、ロシアはこのような事はしないであろう。

さて、日本国憲法を金科玉条のごとく守るということはこういう死人を出すと言う事だ。これは、あまり間違っていない認識だと思う。撃ち殺された人は35歳だったという。あまりにも若すぎる死であった。。。
by ikeday1 | 2006-08-16 23:03 | 危機管理